本日はだいぶ間を空けてしまいましたが、バハブロンコスペシャリストであるノーザンカリフォルニア在住のN氏による、1971 Baja Bronco “Arizona”のレストアプロジェクトの続報です。
前回(3月3日)にスチームクリーニングに出されたところで当ブログでの紹介は中断していましたが、その後もN氏によってコツコツと作業は続けられていました。今後、数回に分けてその作業の様子をご紹介して参ります。
スチームクリーニングから帰ったArizona号は、フレームオフに向けてバラし作業が行われるN氏の工房へと納まりました。
まずはドアパネルが外されました。ドライバーズサイドのドアパネルはウィンドウフレーム付け根部分の腐食が進んでおり、再生出来そうにありません。この個体と同じ1971年式ブロンコスポーツのドアパネルを探してもらうことになりました。N氏は自信が手掛けるバハブロンコのレストア作業において、ボディパネルなどの主要コンポーネンツは決してリプロ品を使いません。あくまで同年式の中古のオリジナルパーツのみを使用するのです。とことんオリジナルにこだわった作業が進められていきます。
フードもご覧の通り、錆により表面に凹凸が出来ています。こちらはシートメタルマスターに再生するのか、中古のオリジナルパーツに交換するのかの判断を委ねることになりました。極力、オリジナルの付属パーツを再生していきます。
ベントボックスやヒーターコアなどが次々に取り外されていきます。
パッセンジャーサイドのキックパネルからインナーエプロンにかけてはきれいな状態です。
しかしドライバーズサイドのコアサポートにはダメージを修復した痕跡が残っていました。
同様にドライバーズサイドのキックパネルからインナーエプロンにかけても修復された跡があります。以前にもお伝えした通り、この個体はドライバーズサイド方向から一度、ロールオーバーを経験した個体で、通常ならば、こういった個体は修復に手間がかかるため、レストアベースとしては敬遠されがちですが、なんといってもこの個体は450台のみが製造されたバハブロンコであり、ほぼオリジナルの状態でアリゾナの納屋で発見された“Real barn find truck”であるなどの理由で、そのストーリー性も考慮に入れてレストアを行うことを決意した経緯があります。
コウルパネルからウィンドシールドフレーム付け根にかけてもだいぶ腐食が進んでおり、大がかりな修復作業が必要となります。
だいぶバラされてきました。この後、エンジンなどドライブトレインを降ろしていきます。
この個体のエンジン・トランスミッション・トランスファーケースはすべてオリジナル品で一度も降ろされたことがありません。C4トランスミッションとトランスファーケースはストロップによってインストールされた“本物”で、C4をブロンコに搭載するためのストロップアダプターも当然、備えています。N氏がレストアベースに適しているかどうかの判断を下す際、最重要チェックポイントとなるのがこのストロップアダプターケースで、それほど貴重なパーツなのです。
内側から見ると、ドライバーズサイドのインナーエプロンの修復が難しいことは明らかです。
ホイールウェルにはパーツ識別のための当時物の手書きの識別番号が残されています。オリジナルコンディションのブロンコをチェックしているとボディパネルの内側にこういった識別番号を発見することが多々あります。こういった番号の意味する事柄を探っていくこともレストア作業の醍醐味ですね。
引き続き、1971 Baja Bronco “Arizona”のレストアプロジェクトの様子をご紹介して参ります。
アーリーブロンコ専門店
Show Room Bronco Ranch
東京都世田谷区世田谷1-47-2
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e-mail:inquiry@bronco-ranch.com
Factory Garage弦巻
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e-mail:inquiry@garage-tsurumaki.com
☆Bronco Ranch&Garage弦巻は日曜日を定休日とさせていただいておりましたが、今後完全予約制にてご対応させていただきます。日曜日ご来店を希望されるお客様は、お手数ですが事前にご連絡下さい。よろしくお願いいたします。
☆9月23日の展示車両☆
1972 Ford Bronco Pick-Up
1974 Ford Bronco Explorer
1976 Ford Bronco Sport
1977 Ford Bronco Sport
1972 GMC K10
1979 Chevrolet K10
ぜひお越しください♬♩