■この車について
68,000オリジナルマイル、そしてViking Redのボディカラー、インテリアトリムなどにオリジナルクォリティを色濃く残していた1974 Bronco Explorerです。このコンディションのExplorerは二度と手に入らないのではないかと思ってしまうほど、奇跡的な状態を保っていました。この個体をベースに、カリフォルニアでシートのリファインを中心とした作業を行い、ガレージ弦巻にてドライブトレインやサスペンションまわりの整備を行っています。

68,000オリジナルマイル、そしてViking Redのボディカラー、インテリアトリムなどにオリジナルクォリティを色濃く残していた1974 Bronco Explorerです。このコンディションのExplorerは二度と手に入らないのではないかと思ってしまうほど、奇跡的な状態を保っていました。この個体をベースに、カリフォルニアでシートのリファインを中心とした作業を行い、ガレージ弦巻にてドライブトレインやサスペンションまわりの整備を行っています。
こちらの個体は私自らノーザンカリフォルニアの前オーナーの元から引き上げて来た個体です。
この個体は当ガレージが手がけたブロンコの中でも一二を争う程のグッドコンディションで、このコンディションのExplorer ブロンコを今後見つけることは困難なのではと思えてしまう程です。
Viking Redのエクステリアカラーを始め、インテリアや駆動系に至るまですべての面でオリジナルの状態を保った1台です。
Explorerパッケージはクロームボディモールディングは備えていますが、ウィンドウクロームやグリルクローム、クロームグリルレターは付属していませんでした。
そしてこのBronco ExplorerのスペアタイヤカバーもExplorerパッケージの一つの見た目上のポイントです。もちろんオリジナルで、タイヤカバーがここまで綺麗な状態で残っていることもとても稀なことです。
フェンダーアーチの跳ね石によるペイントの剥がれがこの個体がオリジナルペイントであることを証明しています。
エンジンルームもご覧の通りクリーンな状態です。68,000オリジナルマイルという走行距離も然ることながら、それ以上にこの個体が前オーナーによってしっかりとメンテナンスされ大事に扱われていたことを物語っています。
Explorerパッケージ固有のチェック柄シートが特徴的なインテリアもとても綺麗な状態で、今となっては激レアなレッドカラーのビニールフロアカーペットも損傷無く残っています。
インテリアはこの後、一部シートスキンに破れがあるためシートスキンの張替えとシートフォームの交換のみ行なう予定です。
飛び石によるひび割れが見つかったため、ウィンドシールドの交換作業を行ないました。こちらは古いウィンドシールドが外された状態です。
こちらが新たに取り付ける新しく切り出されたNewウィンドシールドです。
ウィンドシールドシールも新品に交換です。
ウィンドシールドシールがはめ込まれ専用の接着剤が塗られた後、ウィンドシールドフレームに取り付けられます。
しっかりとはめ込まれ、ウィンドシールドの交換が完了しました。
専用の洗剤で汚れを拭き取ります。
最後にリアビューミラーを取り付けるための、ウィンドウタブを接着剤で貼り付けてすべての作業が終了です。
シートスキンの張替えのため、Upholstery Shopへ入庫した'74 Bronco Explorerです。
前後のシートを取り外した際、オリジナルのビニールカーペットが完璧な状態で保たれていることに驚かされました。
チェック柄の生地はオリジナル品を生かしまわりのレッドスキンのみ張り替えていきます。
ExplorerパッケージのインテリアパーツはOEM品が存在せず、オリジナルパーツはとても貴重な存在なのです。丁寧に縫い合わされました。
こちらはリアベンチシートの骨組みです。一旦、この状態までばらされます。
完成したシートバック部分です。
そしてこちらが座面部分です。明らかに張が加わりフレッシュな状態に戻すことができました。
Upholstery Shopから無事に帰還を果たした1974 Explorerです。
ご覧の通り、オリジナルのチェック柄生地を生かしつつ、ビニールレザー部分のシートスキンが張替えられました.。
美しい仕上がりです。
リアのベンチシートも同様に綺麗な仕上がり。
シートスキンの張替えのみでこの仕上がり・・・やはりこのブロンコは只者ではありません。Very Bestと呼びたくなる所以です。
タイヤはGENERALのGRABBER AT2をチョイス。
最後に貴重なBronco Explorer純正のタイヤカバーを装着してアメリカでのすべての作業を終えました。
カリフォルニアでの作業を終え日本へとやってきた1974 Bronco Explorer。まずは下まわりのクリーニングを行いました。リフトに載せ燃料タンクやミッション&トランスファなどを下ろすことから始めます。
こちらがExplorerから下ろしたミッション&トランスファ。長年ため込まれた土汚れがそれなりでしたが、今回スッキリと洗い流して日本での新たな生活に望んでもらうことにしましょう。
このトランスファにはレバーに備わるダストブーツがとてもいい状態で残されていました。我々も初めて実物を見ましたが、この車のヒストリーを物語ってくれるパーツのひとつですね。このダストブーツはトランスファレバーの操作によって動かされるリンク類をスッポリと覆っています。
ミッション&トランスファが下りた下まわりです。かなりスッキリ!作業効率もグンッとアップします。
トランスファが切り離されたミッションです。とりあえずミッションはこのままひと休みしてもらい、まずはトランスファまわりからメンテナンスを行いました。
トランスファは汚れの酷かったケースはもちろん、内部もしっかりとクリーニングを行っています。この作業は当店のブロンコでは毎回行っていることです。
トランスファとミッションをつなぐアダプタも綺麗な地が見えるようになりました。Fordのオーバルマークもしっかりと視認できます。
ミッションから取り外したベルハウジングも汚れを洗い流したのちに磨きをかけました。このベルハウジングはアルミ製ということもあり、鈍い輝きがいい感じの仕上がりです。
分解&清掃後元通りに組み立ててリペイントを施したミッション&トランスファです。ミッションメンバーも装着し、あとはブロンコへと戻すのみです。
貴重なトランスファーリンケージのカバーも綺麗に掃除をして元通りかぶせています。ゴム製ですが柔軟性もまだ十分にあり、まだまだしっかりと役目を果たしてくれそうです。
ブロンコの下まわりのクリーンナップ作業は、リフトでブロンコも持ち上げ、車の下に潜り込んで行います。
ワイヤブラシやスクレイパーを用い、ゴシゴシと隅々まで汚れを落とします。
フレームやアクスルまわりも地が見え始めだいぶ綺麗になってきました。
全体的にこのコンディションにするにはもう少し時間がかかりますが、ココで手を抜くと仕上がりのクォリティに響くので妥協することはできません!
搭載されていたエンジンはスムースで気持ちの良い吹け上がりが楽しめたのですが、クランクシールからのオイル漏れを発見。このシールを替えるためにエンジンを降ろします。まずはエンジンを降ろす準備として補機類を取り外しました。
補機類を外し、エンジンマウントと切り離したら、クレーンで一気に吊り上げます。
こちらはエンジンがいなくなった1974 Bronco Explorerのエンジンルーム。主役がいなくなるとガラ~ンとしてますね。
こちらがブロンコから降ろされ、エンジンスタンドに固定したエンジン。すでにバルブカバーとインテークマニフォールドが外れています。
シリンダーヘッドを降ろすために補機類を外していきます。
シリンダーヘッドがエンジン本体から外されました。どちらも長年のカーボンや汚れが堆積してそれなりの状態でしたが、しっかりとメンテナンスを行って、もとの状態へと近づけます。
片バンクだけでもかなりのボリュームがあるので、ふたつとなるとひとりで持ち運ぶのはかなりヘビーですね。仮に落としたりしたら一大事! ですので、取り扱いは慎重に…。
さっそくシリンダーヘッドのメンテナンス作業を始めました。まずは、バルブ&バルブスプリングをシリンダーヘッドから外します。
シリンダーヘッドから外したバルブ&バルブスプリング1台分。1気筒2Vなので計16本。まずはこれらを1本ずつメンテナンスしていきます。
シリンダーヘッドまわりの分解が終わった1974ブロンコの302cid V8エンジン。続いてはシリンダーからピストンを抜く作業に入ります。
エンジンスタンドに固定されたシリンダーブロックをクルリと回し、エンジンの下側を見える状態にしました。そして、コネクティングロッドキャップを外し、ピストンをクランクシャフトから切り離してシリンダーから抜いていきます。
クランクシャフトを回してピストンの位置を調整しながら、8本のピストンをシリンダーから抜き取りました。さらに、クランクシャフトもシリンダーブロックから取り除いています。
クランクシャフトを外すことでやっとアクセスすることができる、今回エンジンを降ろす要因となったクランクシャフトシール。
このパーツが劣化することで、エンジンオイルを留めることができなくなってしまいます。パーツ自体は小さなものなのですが担っているパートはかなり重要です。
各パートごとに分解したエンジン。ここからは一気にそれぞれのパートのメンテナンスを進めていきます。
クランクシャフトとピストン&コネクティングロッド。
バルブはカーボンなど大まかな汚れを落としたのち、吸気&排気バルブはシリンダーヘッドの当たり面を整える作業に入ります。吸盤のついた棒にバルブを付けてひたすら回し、シリンダーヘッドとの擦り合わせを行いました。
擦り合わせに使う2種類のコンパウンド。目の粗いもの→目の細かいものと使い、可能な限り滑らかな当たり面を作り出します。
こちらが擦り合わせの終わったシリンダーヘッドとバルブ。最初の状態とは手に伝わってくる感覚がかなり変わりました。
バルブは16本あるので時間はかかりますが、ここはある程度時間を取られてもしっかりと仕上げたいポイントです。
クリーニングが終わり、シリンダーヘッドとの擦り合わせも終了したバルブです。これからシリンダーへと戻していきます。
バルブスプリングコンプレッサーを使いながら、バルブをシリンダーヘッドへと固定。
こちらはすべてのバルブが元の位置へと収まったシリンダーヘッドですが、かなりいい感じに仕上げることができました。
左右バンク分のバルブ&バルブスプリングの装着が終わりました。だいぶメカメカしくなってきましたね。
一方、シリンダーブロックはそれぞれのパーツが戻ってくるまでの間にウオータージャケットやオイルストレーナなどのクリーニングを行いました。
写真はオイルストーンを使ってガスケットとの当たり面を整えているところです。
エンジンを降ろす要因のひとつとなったクランクシールを、クランクシャフトを戻す前に新品へと交換します。
シリンダーブロックと受け側のシールを新品へと交換しました。
クランクをシリンダーブロックへと戻しました。
ピストンリングコンプレッサーを使ってピストンリングを圧縮し、シリンダー目がけてピストンを叩き入れます。といっても、優しくコツコツと。
8気筒分のシリンダーが戻ったら、クランクとコンロッドをしっかりと連結し、ビストン戻しの完了です。
バルブ周りを組み付けたシリンダーヘッドが左右バンクに載せられました。ウォーターポンプやオイルフィルターなども装着済みです。オイルパンもしっかりと磨きをかけ、このあとのリペイントに備えています。
ロッカーアームの取り付けを行いました。
続いてオイルパンのエンジンオイルがシリンダーヘッドへとちゃんと運ばれるかをチェックします。オイルポンプを人力で回し、プッシュロッドを介してロッカーアームに運ばれたオイルのしずくが見え始めたらOK!
今回はすんなりとすべてのシリンダーからオイルの流れを確認することができました。ここで確認できないと、ちょっと面倒なことに…。
オイルの流れが確認できたら、バルブカバーを閉じてエンジン本体の塗装に向けた準備を進めます。バルブカバーもクリーンナップを終えて準備万端です。
Ford Blueへと化粧直しの終わったエンジンです。中も外も綺麗に生まれ変わりました。
ペイントの乾燥を待ってパワーステアリングポンプやクーリングファンなどを装着し、エンジンルームへと戻す準備を整えます。
主役のいないエンジンルームではクリーニングを行っていました。中にすっぽりと納まって、エンジンマウント部やフレームなどを磨いています。
磨き終わった後、シャーシーブラックで表面を整えました。普段なかなか手の届かない部分なので、この機会にしっかりと手を入れました。ステアリングシャフトもリペイントしています。
パックリと口を開けて待っているブロンコ目がけてエンジンを降ろし…
定位置へと固定完了!
水まわりや点火系、燃料系のパーツを装着しエンジンルームの作業は終了です。
エンジンオーバーホールが終了し、エンジンルームにエンジンが収まった1974 Bronco Explorer。エアクリーナーボックスの装着、スパークプラグ&プラグワイヤーの交換などを終え、緊張の火入れの瞬間を迎えました。イグニッションキーを捻ると…302 V8は心地よいV8サウンドを響かせて一安心。キャブレターの調整も終え、エンジン関連の作業はひとまず完了です。
ミッション&トランスファをブロンコへと戻し、エンジンとの連結も終了。
ミッション&トランスファを戻す前には、フューエルラインやワイヤリング、ブレーキラインの取り回しもやり直し、スッキリとまとめ直してあります。
Cブッシュをメインとしたブッシュ類を交換しています。
Cブッシュを交換するには、アクスルハウジングを完全フリーにしてラジアスアームを一度取り外します。Cブッシュはアクスルハウジングを支える重要なパーツなので、この作業はどのブロンコでも必ず行っています。
メカニックももう慣れたもの。アレヨアレヨというまに、脚まわりがバラバラになりました。ラジアスアームの先端に付くCの形をしたものがCブッシュ。
そして、その反対側に付くのがラジアスアームブッシュです。Cブッシュは比較的いい状態でしたが、ラジアスアームブッシュは寿命を迎えていました…。
Cブッシュ&ラジアスアームブッシュの取り付けも無事に終了。
リペイント済みのコイルスプリングも戻り、元の姿を取り戻してきました。
コイルスプリングを外している間に、スプリングサポートまわりもクリーンナップの後にリペイント。手前味噌ながらいい感の仕上がりになったと思います。
全体的にシャシーブラックで整え直した、前後の下まわりです。フレームなどをしっかりと磨いたことですべすべお肌になり、シャシーブラックののりもパリっとしていて気持ちのよい仕上がりに。
フロントの作業に合わせ、リアリーフスプリングもブッシュを新品へと交換済みです。
ひと通り、ガレージ弦巻での作業を終えた1974 Bronco Explorer。
広告の撮影のためにガレージから連れ出した時のカットです。
撮影終了後にはちょっとひとまわりして街中で撮影も。気持ちの良い写真が撮れました。
一連の整備が終わり、広告用写真の撮影に出かけた1974 Bronco Explorerですが、その後のテストドライブでトランスミッションの不具合が発覚…。トランスミッション交換と相成りました。
早速リビルト済みのトランスミッションを手配し、交換作業を開始。
今回は大事を取ってトルクコンバーターも新品を用意しました。
ミッション交換後のテストドライブも完成し、作業が完了した1974 Bronco Explorerです。
Viking Redのオリジナルカラーを残しています。Explorerパッケージはベースグレードにボディモールやハブキャップ、ファブリックのインテリアトリムの追加装備などが与えられています。同パッケージは当店も初めての取り扱いとなる車両です。
通常の整備&仕上げ作業の他に、より完成度を高めるためのエンジンオーバーホールやトランスミッション乗せ換えなどの重作業があったため時間がかかってしまいましたが、その分我々も納得の行く仕上がりとなりました。
Explorerパッケージの大きな特徴のひとつはインテリアといってもいいのですが、特にこのシートが目を引くポイントです。
鮮やかなレッドのシートトリムと、座面と背もたれのセンター部にはチェックのファブリックが組み合わされたお洒落な仕上がりです。
この色使いもそうですが、現代の車では味わうことのできない雰囲気の作り込みが、70′sアメリカンに乗る楽しみでもありますね。
オリジナルのチェック柄ファブリックを活かしながら再生したシート。
エンジンは302cid V8を搭載。3速A/Tとの組み合わせです。このExplorerに搭載されているエンジンは回転の吹け上がりがとても滑らかなのが特徴です。
下まわりもしっかりと時間をかけてクリーニング&整備を行っていますので、ご覧のようにクリーンな仕上がりとなりました。