本日は先週に引き続き、’67 Bronco “Baja” Roadsterのレストアプロジェクトをご紹介します。
レストアを担当するノーザンカリフォルニア在住のN氏の工房に収まった、”Baja” Roadster、まずはボディパーツを外す作業からスタートしました。
まずは全てのシートが外され、ロールケージが外されました。そしてカーペットが剥がされフロア上に何も無い状態となりました。そしてRoadster特有のパーツである、左右のファイバーグラス製ドアインサートが外されました。
ドアインサートを外して見ると、オリジナルのPoppy Redのペイントが現れました。このドアインサートはリペイントされた際も取り外されることがなかったようです。そしてそこには長い年月によって堆積した埃が乾燥した泥のような状態で見つかりました。しかしロッカーパネルやドアピラーポストに錆はなく、ソリッドな状態を保っていました。この個体の保管状況の良さを物語っています。
腐食しがちなフロアパンとフロアボードを繋ぐ各エクステンションパネルにも錆は見当たりません。
ドア廻りから各フロアはとてもソリッドな状態であることが確認出来ました。
次に各パネルに開けられたボルト穴の確認を行います。どのボルト穴がオリジナルのものかを一つずつ確認して行くのです。今回のレストアプロジェクトでは1stオーナーがこの個体を”Baja” Roadsterへとモディファイした後の姿への復旧を目指します。フォードディーラーのパーツマネージャーだっただけに、当時のFord Truck Accessories Bookletに記載されていたほぼ全てのパーツを装着した痕跡があり、工場出荷後に多数のパーツがインストールされているため、1967年から68年にかけての状態を見極めるために慎重な作業が求められるのです。
引き続き、”Baja” Roadsterのレストアプロジェクトをご紹介してまいります。
アーリーブロンコ専門店
Show Room Bronco Ranch
東京都世田谷区世田谷1-47-2
http://bronco-ranch.com
TEL:03-6413-1531
FAX:03-6413-1532
e-mail:inquiry@bronco-ranch.com
Vintage 4×4 Automobile
Factory Garage弦巻
東京都世田谷区弦巻3-30-7
http://garage-tsurumaki.com
TEL:03-3425-7313
FAX:03-6413-1532
e-mail:inquiry@garage-tsurumaki.com
☆Bronco Ranch & Garage弦巻では、日曜日・祝日にご来店を希望される場合完全予約制にてご対応させていただきます。ご来店をご希望される場合はお手数ですが事前にご連絡下さい。よろしくお願いいたします。
もご覧ください!
こちらもぜひご覧ください!
Instagram始めました!
☆8月28日の展示車両☆

1975 Ford Bronco Ranger
ぜひお越しください♬♪


先週までにこの”Baja” Roadsterがオリジナルオーナーの元に納車され、多数のShelbyパーツとStroppeパーツが組み込まれ、”Baja” 仕様へとモディファイされた過程をご紹介しました。本日はその後の”Baja” Roadster についてです。
モディファイを終えた”Baja” Roadster は1stオーナーによって、彼の妻や家族、友人らと共に数年間の間、シエラネバタやSo Calデザートの4wheelアドベンチャーに持ち込まれました。様々なローケーションでオフローディングを楽しんでいたのです。今でこそ普通ですが、1967年の時点ですでにブロンコはこういったアウトドアライフのツールとして使われていたのです。元祖SUVと言われる所以です。
その後、1970年に1stオーナーはNorthern Sierrasに位置するQuincyという町に引越し、地元のフォードディーラー、Quincy Motor Salesにパーツマネージャーとして就職しました。
引越すとすぐに彼は雪の降るノーザンカリフォルニアの気候が”Baja” Roadster に適していないことを悟り、ファイアーウッドを積めるピックアップトラックへの乗り替えを決意し、この”Baja” Roadster を同僚のQuincy Fordのセールスマネージャーへと売却したのでした。
現在でもこの”Baja” Roadster がQuincy Fordのライセンスプレートフレームを付けているのは、Quincy Fordのセールスだった2ndオーナーによって取り付けられたためです。もちろんこの”Baja” Roadster がデリバリーされたCALIFORNIA MOTORSのフレームも保存されていますが。2ndオーナーは暫くすると、QuincyからSanta Cruz,CA へと引越し、サンドバギーの聖地であるPismo Beachを頻繁に訪れるようになりました。その頃、この”Baja” Roadster は2ndオーナーによってフロントアクセルがDana30からより強いDana44へと換装され、Headersやトラクションバーなどが追加されるモディファイを受けています。
’80年代に入ると2ndオーナーはSanta CruzからEtna, CAへと引っ越しました。この頃になると”Baja” Roadster のペイントは色褪せ、ソフトトップは劣化して解れてしまったことから、彼はハードトップを載せ、リペイントすることを思いついたのです。こうして”Baja” Roadster にはハードトップが載せられ、何故、このペイントスキームが選ばれたのかは定かではありませんが、メタリックブルーとグレーのツートン、即ち、現在の状態へと姿を変えたのでした。
その後、数年の間、この2ndオーナーのガレージに眠っていた”Baja” Roadster はフロアパンに錆一つないソリッドな状態を保ったまま、3rdオーナーに引き継がれ、姿を変えることなく、2016年に私共の元へとやって来たのでした。
レストアプロジェクトをスタートさせるにあたり、今回は改めてこの個体のストーリーをご紹介したいと思います。まずはこの個体が何故、”Baja” Roadsterと呼ばれているのかについてご説明します。この個体のオリジナルオーナーは、Cort Fox Ford、現在のHollywood Fordのパーツマネージャーでした。彼は’66年式のブロンコを試乗した際、170cidストレートシックスエンジンの非力さに落胆し、ブロンコの購入をためらっていたそうです。そんな折、289cidのV8エンジンがオプションで設定されたことを知った彼は資金を貯め、1967年4月にこのブロンコをGlendale, CAのCalifornia Motorsでオーダーしました。
なぜ自分が勤務していたCort Fox Fordではなく、California Motorsでオーダーしたのかですが、知り合いだったCalifornia Motorsのフリートマネージャーが自分の勤務先であるCort Foxよりもより良い条件を提示したためだったそうです。
オーダーから2か月後の1967年6月、オリジナルオーナーはCalifornia MotorsでこのBronco Roadsterを受け取るとすぐに入手しておいたShelby Hipo 289 Partsを組み込みました。その内容ですが、インテークマニホールド、ヘッド、キャブレター、エアクリーナー、バルブカバーなどです。記録によるとその時のオドメーターはたったの50マイルだったそうです。要するに新車時にFordのディーラーマンによってエンジンがハイパフォーマンス化されていたのです。
彼はエンジンのハイパフォーマンス化が済むとすぐに、このブロンコをHolman and Moody-Stroppeのショップへと持ち込み、15×8のスティールホイール、ゲーツコマンドタイヤ、フェンダーフレア、ロールバーなどを装着し、フロントダンパーはステーが追加されデュアル化されました。オフロードレーシングの創成期とも言える1967年に、その後の1971年に発売されるBaja Broncoとほぼ同じスペックのカスタムが施されていたのです。以上がこの個体が “Baja” Roadsterと呼ばれる所以です。この個体の特筆すべきは、新車時に装着されたShelby製のHipoパーツやStroppeのパーツがすべて保たれていることで、Baja Broncoマニアの間では伝説のRoadsterという位置付けを獲得しているほど貴重な個体となっています。
装着されているステアリングホイールも1967年当時に装着されたもの。1967年当時はパッドではなくラバー製のステアリングホイールでした。


















